ライブレポート

back number、初のアジアツアー完走「自分たちを迎え入れてくれたことが本当にうれしい」

back number(撮影=半田安政)
(更新日: )

 back numberが、9月27日に開催された香港・AsiaWorld-Expo Hall 10公演をもって、自身初となるアジアツアー「back number “Grateful Yesterdays Tour 2026 asia”」を完走した。

 2026年5月から6月にかけて、国内5会場・全9公演で50万人を動員した、自身初にして過去最大規模となるスタジアムツアー「back number “Grateful Yesterdays Tour 2026”」を完走したback number。その舞台をアジアへと移し、台北、ソウル、香港の3都市で全6公演を開催した。

 back numberにとって初の海外公演となった本公演では、バンドの歩みを彩ってきた代表曲から近年の楽曲まで全19曲を披露。現地の言葉を交えたMCや、観客とのシンガロングを通して、これまで海を越えて届けられてきた音楽と現地のリスナーが直接結びつく特別な時間が生まれた。イントロが鳴るたびに歓声が上がる一方、観客が一つひとつの言葉を受け止めるように静かに聴き入る場面もあり、楽曲が各地のリスナーに大切に受け取られてきたことを感じさせた。

 台北からソウル、そして香港へ。音楽を通して違いや距離を越え、各地の観客と新たなつながりを生み出した、back number初のアジアツアー。その記念すべき旅は、香港で大きな歓声と拍手に包まれながら幕を閉じた。

 そして、10月3日18時からは、2026年6月14日に開催された神奈川・日産スタジアム公演の模様を、U-NEXTで独占ライブ配信する。

 さらに、同時刻となる10月3日18時には、同公演のライブ音源「back number “Grateful Yesterdays Tour 2026” Live at NISSAN STADIUM」をリリースすることも決定。音源のみで構成されたライブ作品のストリーミング配信は、back numberにとって今回が初となる。

 ■オフィシャルレポート

 8月22日、台北・Taipei Arena。back numberにとって初となるアジアツアー「back number “Grateful Yesterdays Tour 2026 asia”」が、その幕を開けた。開演を待つ会場に、初めて台湾でback numberのワンマンライブを体験する観客の期待が満ちる中、清水依与吏(Vocal & Guitar)、小島和也(Bass & Chorus)、栗原寿(Drums)が姿を現すと、Taipei Arenaには大きな歓声と拍手が広がった。

 記念すべきアジアツアー最初の一曲として披露されたのは「幕が上がる」。清水のまっすぐな歌声と力強いバンドサウンドが会場に響き、back numberと台北の観客による初めての時間が動き始めた。続く「高嶺の花子さん」では、イントロが鳴った瞬間、客席の熱量が一段と上昇。疾走感に満ちた演奏が会場の高揚をさらに押し上げ、ライブ序盤からステージと客席の距離が一気に縮まっていった。

 MCでは、メンバーが現地の言葉を交えながら観客に語りかける場面も。清水が「讚!」と声を上げると、客席からも「讚!」と力強いレスポンスが返り、続いて「謝謝!」「多謝!」と続けると、会場から温かな反応が寄せられた。さらに、この日がback numberにとって初めての海外公演であることに触れると、鳴りやまない歓声と拍手が、彼らの新たな一歩を祝福した。

 そして、「クリスマスソング」のイントロが流れると、客席から喜びの声が上がる。清水が歌い始めると会場の空気は一変し、観客は一つひとつの言葉を噛みしめるように、じっくりと聴き入っていた。「青い春」「SISTER」「大不正解」と、back numberの歩みを彩ってきた楽曲が続く。繊細な言葉を届ける歌声と、ライブならではの厚みを備えたバンドサウンドが響き合い、曲ごとに異なる情景をTaipei Arenaに描き出していった。

 続くMCでは、小島が、2曲目に披露した「高嶺の花子さん」のミュージックビデオがここ台北で撮影されたことに触れると、客席からは、その縁を喜ぶような歓声が上がった。続いて栗原は中国語での挨拶に挑戦。ところどころで「あってる?」と客席に問いかけながら言葉をつなぐ姿に、会場には温かな笑いと拍手が広がり、メンバーと観客の間に流れる親密な空気をさらに深めていった。

 中盤に披露された「花束」では、日常の中にある二人の関係を描いた言葉と温かなメロディに、客席がじっくりと聴き入る様子が見られた。続く「チェックのワンピース」、そして台湾でも親しまれてきた「ハッピーエンド」へ。清水の繊細な歌声が、一つひとつの言葉に込められた感情を丁寧にすくい上げ、会場に深い余韻を残した。

 そして、清水が、「『ラララ』という部分、一緒に歌ってみませんか?」と呼びかけ、続いて披露されたのは「ベルベットの詩」。会場に響き渡る大合唱と、客席を埋め尽くすハンドウェーブが重なり、その圧巻の光景は、まさにback numberと会場に集ったすべての観客による「共演」そのもの。演奏を終えた後も、長い拍手が鳴りやまなかった。

 惜しみなく楽曲が繰り出される展開に、場内の熱量と歓喜は刻一刻と高まっていく。ステージ後半、「ブルーアンバー」の最初の音が響くと、会場には新たな高揚が走った。「どうしてもどうしても」「新しい恋人達に」「怪盗」と、近年のback numberを象徴する楽曲たちが届けられていく。照明が曲ごとに会場の表情を変える中、ライブは終盤へと進んでいった。

 終盤のMCでは、清水が「普段は違う言葉を話すあなたが、こうして自分たちを迎え入れてくれたことが本当にうれしい。」と、言葉や距離を越えて繋がっていることへの感謝を伝えた。そして、「ちょっとくらい距離が離れていたって、つながっていたいと思ってもらえるようなバンドになれるように努力します」と、客席へまっすぐに思いを届けた。

 そして奏でられたのは「水平線」。優しさと力強さを併せ持つ清水の歌声が広がると、観客はステージに視線を注ぎ、一つひとつの言葉に静かに耳を傾けた。バンド全体で楽曲に込められた思いを丁寧に描き出し、最後の音が消えた後には、会場いっぱいの拍手が響いた。

 その余韻を引き継ぐように披露された「ヒロイン」では、繊細なメロディと切実な歌声が会場を包み込む。そして、この日の最後を飾ったのは「スーパースターになったら」。イントロと同時に銀テープが宙を舞うと、会場の盛り上がりは最高潮へ。楽曲後半のシンガロングでは、Taipei Arena全体から歌声が響き渡った。その光景は、音楽が国や言葉の違いを越えて共有されてきた時間を鮮やかに映し出し、ステージと客席の間に大きな一体感を生んだ。

 楽曲を演奏し終えると、メンバーは、マイクを通さない生の声で「ありがとうございました!」と伝え、深く一礼。会場からは、25秒にもわたる大声援と拍手が送り続けられた。初のアジアツアー、その記念すべき第一歩を力強く刻んだこの夜は、back numberの音楽が水平線を越え、台湾のリスナーにも大切に受け取られてきたことを改めて感じさせるものとなった。

 台北からスタートした「back number “Grateful Yesterdays Tour 2026 asia”」は、このあとソウル、香港へと続いていく。各地でどのような景色が生まれるのか、今後のステージにも期待が高まる。

 ■セットリスト

 01.幕が上がる
 02.高嶺の花子さん
 03.クリスマスソング
 04.青い春
 05.SISTER
 06.大不正解
 07.花束
 08.チェックのワンピース
 09.ハッピーエンド
 10.そのドレスちょっと待った
 11.ベルベットの詩
 12.MOTTO
 13.ブルーアンバー
 14.どうしてもどうしても
 15.新しい恋人達に
 16.怪盗
 17.水平線
 18.ヒロイン
 19.スーパースターになったら

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